こんなに面白い本だったなんて、読んだ後に脱力しました。
食わず嫌いで、この本は、ずっと読んでいませんでした。流行りのノウハウ本でしょ?と思い込んでいた所為です。
しかし、読んでみると、メモの取り方や考え方はありますが、そこには著者前田氏のあまりに熱い思いが込められていたことを知り、勝手な勘違いを恥じるばかりでした。
最初はメモの取り方で始まるのですが、どんどん人生とはというテーマに変わっていき、メモを使って、いかに有意義な人生を見つけるかという話が中心となります。
目次
著者の見せたくないであろう過去の話が印象的でした
著者は、9歳で両親を失い、貧困に苦しみ、勉強では裕福な家庭に勝てない日々に悩みます。
勝ち上がるための方法として、授業のノートを綺麗に取るところから始まり、メモの取り方に昇華し、今に至るストーリーが描かれている個所を読んだ時に、なぜか胸に込み上げてくるものがありました。
実話であり、本当に苦しい日々を送られていたその時の思いが、文章からひしひしと伝わってくるので、読むのを止めるタイミングを見失い、一気に読み終わっていました。
終わりで書かれている、当時の心境は、ここまで弱みを晒すことが出来るのかと驚きしかないです。
同じ熱量でメモを取り、人生を変えるのは難しいな...
ただ、著者の熱意には完全に負けているので、読後感とともに打ちのめされます。勝ててたら、著者より成功していると思うので、当たり前の話なんですけどね。
なぜ、勝てないと感じるのだろうかと思い、考えました。
著者は、自分の絶対的な価値観、自分の軸というものを確立しているのに対して、自分は全く軸が定まっておらず、向かうべき方向が定まらないことの違いなのではないかと感じました。故に十分な熱意が出せないのではないだろうかと。
本書の中でも、著者は就職活動時の自己分析を誰にも負けないレベルで、徹底的に行い、どのような質問でも理路整然とした答えを返せる状態まで、仕上げていたと書かれており、自分の就職活動のレベルの低さもさることながら、自己分析は役に立つものだと認識させられました。
それでも、メモを取っていこう
著者の熱意に少しでも追いつくためには、メモを取るしかありません。
メモを取り、取った内容を抽象化し、抽象化した内容をいますぐ起こせる行動レベルにまで落とし込む転用までのプロセスが詳細に書かれており、即効性のあるやり方が示されているので、いますぐ追いつくことは出来なくても、このやり方は仕事にも日常生活の気づきにもとても役に立つので、真似できる内容から、やっていけば、良いのです。
本書の中で、自己分析にも2章分触れています。メモの魔力という本は、人生を見直す機会を与えてくれる人生のコンパスのようです。巻末には自己分析1,000問が付属しており、就職活動の時にやっていた自己分析とは分量が桁違いですが、自分を見つめ直すためにも、やってみる価値ありです。
ぜひ読んでもらいたい人
・職場で新しいアイデアを求められるけど、そんなの思いつかないという方
・人生でやりたいことが見つからないという方
今に悩みを抱えている人にオススメだと思います。私自身も人生でやりたいことってなんだろうと自問した時に、出てこなかったので、自己分析1,000問やってみようと思います。分量がとてつもないので、気が引けますが、努力の量が足りていない以上、少しでも取り返そうと決意しました。
この本で書かれていることに少しでも近づければ、人生が楽しいものになりそうです。
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