【書評・レビュー】交渉力 橋下徹 仕事も家庭も交渉上手になろう

読書
たべっち
この本は、こんな人にオススメです!

  • 仕事で思うように、自分の主張が通せない
  • 家族の話し合いが上手くいかず、ケンカになる

そんな困っている人に、なぜこの本がオススメと言いますと、

この本がオススメな理由

  • 相手に主張を通す方法が書かれているから
  • 仕事、家庭で使える方法が書かれているから

仕事が思うように進まない家族とケンカする回数が増えているという人の悩みに答える本になっています。

交渉に関する話なので、家庭関係ある?と思われるでしょう。

しかし、何事も相手の意見と自分の意見をすり合わせ、合意点を見つけることが交渉です。

その力は、仕事であっても、家庭であっても活かすことができるのです。

本書では、日常から困難な場面まで活かすことの出来る方法を学ぶことができます。

どんな内容になっているか、読み進めていきましょう。

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目次

交渉力の構成

前書き

第1章 「最強の交渉術」とは?

第2章  交渉は始まる前に9割決まる

第3章  要素に分解出来れば、交渉は成立する

第4章  前代未聞の交渉を成立させた秘訣

第5章  「力」を使い「利益」を与える

第6章  トップの「実践的ケンカ交渉術に学べ

第1章〜第3章は、交渉に関する考え方や実践方法が書かれています。

第4章〜第6章は、橋下さんの実体験や世界情勢を取り上げて、実例を示しています。

交渉力 著者の情報

著者;橋下徹。

大阪府立北野高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。1998年、橋下綜合法律事務所を開設。2008年に38歳で大阪府知事、2011年に42歳で大阪市長に就任。大阪府庁1万人、大阪市役所3万人の組織を動かし、絶対に実現不可能と言われた大阪都構想住民投票の実施や行政組織・財政改革などを成し遂げる。2015年、大阪市長を任期満了で退任。現在は、弁護士・タレントとして活動。

ご存知の方が多いでしょうが、経歴は抜群の方です。

成し遂げた実績は、並ぶ人がいないでしょう。

本書では、弁護士時代の難しい仲介、反対勢力が多い中で、どのように大阪の改革を行なったか、

交渉の考え方、やり方を紹介しています。

【書評】異端のすすめ 強みを武器にする生き方 橋下徹さんの人生論は、働く人に響く良著

交渉力;全体を通して

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仕事・家庭でやり取りに困っている人へのヒントが詰まっています!

現場で積み上げた経験から出ている理論なので、とても使えます。

自分が何を通したいのかを分析し、整理するところから始まります。

まずは、己を知ることから始めましょう。

その後、相手が何を望んでいるのか、何を嫌がっているのかを見極めましょう。

すごく難しいですが、相手とカードゲームをしているようなものです。

相手の手札を読み、こちらのカードを正しく切っていく感覚です。

また、仕事で社外とのやりとりだけではなく、社内や家族にも使える手法が書かれています。

家族のいる中間管理職にとって、役立つポイントがいっぱいありますよ!

たべっち
仕事・家庭で調整役になっている人には、お役立ちです。

交渉力で参考になった話

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ここからは、読んでいて、特に響いた点、気になった点を伝えていきます。

交渉術のポイントは3つ

  1. 利益を与える
  2. 合法的に脅す
  3. お願いする

この3つが普遍的な内容になります。

どんな内容になるか、1つずつ紹介します。

利益を与える

相手に利益を与えると言っても、なんでも与えて良いのではありません。

ポイントは、”こちら側がマイナスにならずに、相手の利益になるものを見つける”です。

相手が喜ぶけれど、自分は労力がかからない、金銭面で不利がないなど、相手にとっては良くても、自分にとっては、問題のないものをあげることです。

例えば、会社同士のやりとりで、期限の設定を使うことが多いです。

最初に厳しい期限を設定して、のちに期限を緩めるやり方です。

そうすると、期限を変えてくれたと相手側が受け取り、他の要求を受けてしますのです。

これは、ドア・イン・ザ・フェイスのやり方ですね。

段階的に要求を下げることで、相手側が要求を受け入れやすくなる手法です。

相手に利益を与える時は、仮想の利益を意識しましょう。

たべっち
相手に受け入れてもらうために、段階的に要求を下げる手法を覚えましょう。

合法的に脅す

この方法は、敵対的交渉の時に使うやり方です。

あくまで、「合法的」にです。

厳しい要求を出して、段階的に下げていくドア・イン・ザ・フェイスはここでも有効です。

もう一つのポイントは、「交渉を決裂されたら大変なことになる」と相手に思わせることです。

相手に交渉が始まる前から圧をかけながら、相手に決裂させないように、持っていきます。

ただし、力関係が平等でなければ、脅しは通用しません。

脅しが効かないようであれば、力を蓄え、再挑戦の道を選びましょう。

たべっち
合法的な脅しは、相手を負かしたい時だけ、使うようにしましょう。

お願いする

相手に利益を与え、合法的な脅しを仕掛けても、交渉が成立しない場合は、

相手に「お願い」します。

そうなると、一定の譲歩は必要となります。

その際、重要なのが、「譲れないラインを明確にする」ことです。

譲れるものと譲れないものを事前に決めておくことで、交渉の合意点が見えてきます。

ここが曖昧になると、ズルズルと交渉が進んで、決裂してしまいます。

たべっち
交渉前に譲れないラインを定めておきましょう。

交渉前に要望を整理する

交渉に入る前に先にやっておくことは1つです。

それは、”事前に要望を絞り込むこと”です。

そのために要望を項目に整理し、譲れるものと譲れないものに分けておきます。

交渉は、先に自らの要望を定めることが、上手くいく要件になります。

そのためには、組織であるなら、内部との交渉が1番大事になります。

内部との交渉が案外難しいです。

組織なら、部署によっても、個人によっても、譲れないラインが変わってきます。

ここで丁寧に整理しないと、外部との交渉が成立しても、のちに問題になります。

まずは、上司と交渉し、譲れないラインを定めていくことが、日頃の訓練になります。

上司が譲れないラインを定めていないことも多いです。

交渉の練習と思って、日々やっていきましょう。

たべっち
条件を見えるようにして、皆で話し合いましょう。

交渉力で難しいと感じた話

難しい点(1)

本書を通じて、役に立つ話が多いのですが、1点気になります。

交渉は経験。だが、この経験値はほかの人には無い

弁護士、大阪府知事、大阪市長と経験された中での力なので、同じレベルの経験を積むのは、

非常に難しいです。

例えば、相手を不利な状況に追い込む方法の中に、マスコミを使うがありますが、一般人には出来ません。

スケールの違いを理解し、自分の環境に落とし込まないと、合法的な脅しは失敗することになるので、要注意です。

交渉力で最もタメになった話

怒り、笑顔

怒っている相手とは必ず顔を合わせる

1番激しく怒っている相手とは、相手から危害を加えられる可能性がない限り、直接顔を合わせた方が良い。

論理的な話の中で、感情的な話になりますが、この話が交渉の中で、1番重要です。

正直、逃げたくなるんですよね。相手が怒っていると。

しかし、相手から逃げると、状況は良くならず、なんなら悪くなります。

改めて、言葉にされて、ドキッとしました。

困難な状況にはなりますが、物事を前に進めたいときは、向かっていくことが肝心です。

逃げずに立ち向かえるよう、気持ちを切り替えてやっていきましょう!

たべっち
怒っている相手を説得できれば、交渉は一気に進みます。

【書評】異端のすすめ 強みを武器にする生き方 橋下徹さんの人生論は、働く人に響く良著

まとめ;交渉力を活かして、楽しく生きよう

交渉まとめ

本書は、以下のことがとても参考になります。

  • 交渉の具体的なやり方
  • 交渉の事前準備のやり方
  • 実例から学ぶ交渉力

仕事でも家庭でも活かせる内容になっています。

仕事で活かす方が、イメージしやすいですが、家庭でも使えると考えています。

家族でお金の使い方や住む場所など、生活に関わる部分は、自分の要望もあれば、相手の要望もあります。

自分の譲れないラインを定め、相手の譲れないラインを見定めながら、話をすることは、感情的にならない方法として、有効です。

常に日頃の生活に取り入れるよう、意識してやっていきましょう!